欧木星探査機JUICE 近況: システム熱真空試験と宇宙研ニュース (2021/6/26)
(記: 笠羽)
欧木星探査機JUICEは、来年度の打ち上げに向けて、COVID-19下の中でも着々と欧州での試験が進行しています。
6月末からは、「金星〜木星に至る広い温度範囲に耐えうる探査機であることを実証」するため、探査機全体の熱真空試験が進行中です。
我々が担当するRPWIは、昨日までに最初の「サイエンス運用模擬試験」が通過。現在、データを待っているところです。
低温・高温を乗り越えて、試験はまだまだ7月中旬まで続きます。
我々のところには、週一ペースで ESAチームから試験状況報告がやってきますが、twitter (https://twitter.com/ESA_JUICE) でも発信されていますね。
写真・動画入りなので、そちらでも十分に進行情報を知ることができます。
長い長い設計・開発・試験を乗り越え、いつの間にやら打ち上げも間近となってきました。 BepiColomboの打ち上げ(2018)とは情勢が違うので、南米Kourouでの打ち上げに参加できるかどうかはなんとも言えませんが、来年に迫った最後の地球上での旅路を無事終結してほしいものです。
日本側でも、こうした状況を総括する公開情報が、直近の「宇宙研ニュース」でまとめられました (JAXA 宇宙研ニュース Num.483, 2021 6月号)。 (筆者は、JAXA宇宙研でいろいろとこのプロジェクトのマネージメントに苦労してきた斎藤さん。) 図1に、「日本でまだのほほんとしていた頃」の我々が提供した装置群の写真集が掲げられています。 文章とともに、ご覧いただけると幸いです。