研究プロジェクト
IPRT
飯舘惑星電波望遠鏡「IPRT (Iitate Planetary Radio Telescope)」
IPRT(飯舘惑星電波望遠鏡)は、木星放射線帯の高エネルギー電子から放射されるシンクロトロン放射の時間変動を観測するために2001年に開発された大型電波望遠鏡です。
木星シンクロトロン放射の連続観測を行い、電波強度やスペクトルの変化から、放射線帯粒子の加速過程、輸送過程を解明します。
木星シンクロトロン放射に加え、太陽電波バーストのモニタ観測やパルサー観測を実施しています。太陽電波バースト観測から、太陽系内の宇宙放射線環境の理解を目指します。近年は、SKA (Square Kilometre Array)への参画を目指した超長基線電波干渉計(VLBI)観測を進めています。
実施中の観測プロジェクト(2025年度)
- 木星シンクロトロン放射
 - 太陽電波バースト
 - ブレーザー
 - かにパルサーとFast radio burst
 - 低周波VLBI
 - PPARC共同研究: https://pparc.gp.tohoku.ac.jp/pub/collaboration/saitaku.html
 
実施中の開発プロジェクト(2025年度)
- 100-700MHz高感度・高帯域フィードの開発
 - 大型Phased Arrayに向けたアンテナ開発
 
IPRTの諸元
| アンテナ形式 | 非対称オフセットパラボラ | 
| 開口サイズ | 31m × 16.5m × 2式 (1023 m 2) | 
| 焦点距離 | 12m(F/D 比: 0.39) | 
| 反射面 | ワイヤーメッシュ(20mm × 20mmピッチ) | 
| 面精度 | 12mm rms | 
| 給電系 | 平面反射板付きクロスダイポール | 
| 架台 | 経緯台 | 
| 駆動範囲 | 高度角 20~100度 方位角 -270~270度  | 
| 指向精度 | 0.1度以下 | 
| 観測周波数 | 325 MHz, 150-500MHz | 
| ビーム幅 | 1度@500 MHz | 
| システム温度 | 150 K/td> | 
| 最小検出感度 | 0.07 Jy* (@帯域幅 10 MHz、時定数 10秒、開口能率 0.6) | 
* Jy = 10 -26 W/m 2 /Hz

                        