女川地磁気観測所の閉所について(お知らせ)

東北大学理学部付属の地磁気観測所として1961年から観測を続けていた女川地磁気観測所(女川町桐ケ崎)は、3月31日をもって、閉所致しました。

60年以上にもおよぶ期間、地磁気観測を継続してきましたが、初期において、地磁気の短周期変動の分野で、変動の分類を世界に先駆けて実施し、世界標準分類に認定されました。また、オーロラや磁気圏変動現象において、多くの発見を致しました。ここで培われた技術は、人工衛星や宇宙探査機に応用され、宇宙空間における微小磁場の観測の成功に繋がりました。

しかし、2011年の震災で、磁力計が倒壊して一部の観測ができなくなり、さらに近年は棟の老朽化や観測装置の維持に支障をきたす状況となり、大変残念ながら、閉所に到りました。

この度の女川地磁気観測所に際しまして、記念誌を作成中です。
記念誌には、これまでの女川地磁気観測所の研究成果、並びに、各大学・研究機関との共同研究について、関係者からの文章を記載し、近々、ホームページ等にて公開する予定です。

長年の、皆様のご理解とご協力に、感謝いたしております。

理学研究科広報: 理学研究科附属女川地磁気観測所の閉所について (2021年4月7日)