地球磁気圏のイオンの波(EMIC): Arase衛星による偏波解析とイオン組成導出の試み
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「地球は大きな磁石」って聞いたことがありますか? その磁石が作る“磁気圏”は、私たちを太陽から吹きつける太陽風から守ってくれる、まるでシールドのような存在です。
私はこの磁気圏の中身、特にどんな種類のイオン(電気を帯びた粒子)が、どこに、どれくらい存在するのかを、磁気圏を飛び回るイオンがたてる電磁波 “ElectroMagnetic Ion Cyclotron (EMIC) 波” から読み解く研究をしています。現在は JAXA の Arase衛星を使って、イオンの種類や割合を読み解くことに挑戦中です。
この研究は、2026年に水星へ到着予定の「BepiColombo」や、2031年から木星を周回する予定の「JUICE」など、他の惑星探査にも応用が期待されています。惑星の周囲を包む物質や、磁場・プラズマ環境を調べる新たな鍵として、この方法を確立することを目指しています。
文責:菊地陸
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