極端紫外光観測を用いた金星外気圏水素の太陽風到来に伴う変動解析

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金星はかつて大量の水があったと考えられていますが、現在は極めて乾燥した環境となっています。その水の消失の鍵を握るのが、惑星から宇宙空間への「大気散逸」と呼ばれる現象です。
本研究では、太陽から吹きつける高エネルギーの粒子の流れ(太陽風)が、金星を取り巻く水素の大気に与える影響を明らかにすることを目的としています。日本の紫外線宇宙望遠鏡「ひさき」やESAの金星探査機「Venus Express」の観測データを解析することで、水素の分布が時間的・空間的にどのように変化するかを調べています。
特に、太陽風が到来した際に、金星外気圏の水素がどのように反応するかを追跡することで、金星の大気進化の過程や、水の消失の新たな手がかりを得ることを目指しています。
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