PPARC セミナー(2023/12/15)
PPARC セミナー(2023/12/15)
(1)
[Name]
Natsuko Matsushita
[Title]
惑星分光観測衛星「ひさき」を用いた、 エウロパ軌道付近におけるプラズマ量の推定
[Abstract]
木星磁気圏では、 火山活動の活発な衛星イオからのイオンや電子が動径方向に広がり 、イオプラズマトーラス(IPT)を形成している。 IPTの電子温度や密度、各種イオンの存在量は、 プラズマ診断という手法により、 紫外の観測スペクトルから求めることが出来る。イオ軌道付近( 5.9RJ)では、惑星分光観測衛星「ひさき」等の観測により、 このようなプラズマ量が求められてきた。その一方、 エウロパ軌道付近(9.4RJ)ではトーラスの発光が暗いため、 観測データの解析が十分に行われてこなかった。 そこで本研究では、「ひさき」 の観測データからエウロパ軌道付近の輝線強度を定量的に評価する ことと、 そのスペクトルを元にエウロパ軌道付近のプラズマ量を推定するこ とを目標にしている。
今回のセミナーでは、前半で、 エウロパ軌道付近の暗い輝線強度をより正確に評価するための工夫 を紹介する。そして後半で、 イオ軌道付近での明るいスペクトルを用いたプラズマ診断結果を紹 介し、エウロパ軌道付近のデータに適用するための課題を示す。
今回のセミナーでは、前半で、