ノルウェー出張・観測ロケット打ち上げ報告
つい先日の記事で述べました、ロケット実験RockSat-XN打ち上げが終了し、先日ノルウェーから帰って参りました。
ロケット打ち上げ候補日は2019年1月10日から14日の5日間で、
時間帯は現地時間の朝8時から昼の12時まででした。
打ち上げ候補日当日は、緊張とともに朝早くに目覚め、
ロケット打ち上げに重要なその日の天気とサイエンスのコンディションを、
コーヒーを片手にロケット発射場のラウンジで研究チームのメンバーと共に見守りました。
10、11、12日は強風により打ち上げが延期され、
もやもやとした気持ちが募っていました。
>
そして13日の朝、予報では朝から昼にかけての天候の回復が見込まれており、より一層緊張した空気がラウンジを包み込んでいました。
ロケットは、地上の風もさることながら上空の風からも大きな影響を受けるため、
気球を飛ばして上空の風速を計測することで、打ち上げの可否を判断します。
何度目かの放球の後、打ち上げ条件を満たす天気のコンディションがNASAのエンジニアによって確認されました。
その間、我々PARMチームではノルウェーのトロムソにあるEISCATレーダーにより電離圏の電子密度上昇から大気への電子降下を確認していたため、このタイミングで我々もGOサインを出し、打ち上げへのカウントダウンがスタートしました。
そして、空が青く明るくなり始めた現地時間午前10時頃、
RockSat-XN実験に関わる様々な研究機関のメンバーが見守る中、
我々の観測機器を載せたロケットが打ち上がりました。
ロケットは無事に打ち上がり、予定通りの軌道を描きながら地上にデータを届けました。
データの初期解析の結果から、PARMチームの観測機器がフライト中に無事動作していたことが確認されています。
今後はより一層詳しいデータ解析を進めて行き、結果を学会等で報告していく予定です。
(文責:八木、吹澤)