「金星」をテーマにした研究紹介
このページでは、本センターの金星に関する研究を紹介しています。
基礎情報:金星(きんせい、英: Venus )は、太陽系にある惑星の1つで、地球にもっとも近い太陽周回軌道を持つ太陽系第2惑星です。岩石質の「地球型惑星」に分類され、太陽系内で大きさと平均密度がもっとも地球に似た惑星です。太陽、月に次いで明るく見える天体のため、明け方に見えるものを「明けの明星」、夕方に見えるものを「宵の明星」といいます。
金星はかつて大量の水があったと考えられていますが、現在は極めて乾燥した環境となっています。その水の消失の鍵を握るのが、惑星から宇宙空間への「大気散逸」と呼ばれる現象です。
本研究では、太陽から吹きつける高エネルギーの粒子の流れ(太陽風)が、金星を取り巻く水素の大気に与える影響を明らかにすることを目的としています。日本の紫外線宇宙望遠鏡「ひさき」やESAの金星探査機「Venus Express」の観測データを解析することで、水素の分布が時間的・空間的にどのように変化するかを調べています。
特に、太陽風が到来した際に、金星外気圏の水素がどのように反応するかを追跡することで、金星の大気進化の過程や、水の消失の新たな手がかりを得ることを目指しています。