Conference on Magnetosphere for the Outer Planets 2019 [MOP-2019] (2019/6/3-7)

(文責:笠羽)

この国際シンポジウムは、世界の外惑星(木星・土星・天王星・海王星)を囲む電離圏・磁気圏を巡る世界最大の会合で、隔年開催で米-欧代わり替わりに開催されてきました。[リンク:コロラド大学の「MOPシンポジウムの歴史」コーナー] 

今年、我々の主催にて、6/3(月)-7(金)  、片平さくらホール・あおばサイエンスホールで開催されました。初の日本での開催、初の米・欧以外での開催ということになります。本来、2011年7月に主催会合を予定して準備を進めていたのですが、3月に襲った震災によって断念し、Boston大のお世話で急遽変わっていただいた、という経緯があります。世界の研究者コミュニティの温かいご支援とご理解「まだ仙台でやるだろ? いつだ?」の声に支えられ、再び機会が巡ってきたこの会合。我々の予想を越え、参加150名以上、発表170件以上による大会合となりました。


全員集合! & 冷房のかけすぎで「COOL」なのに「HOT」な講演会場。

この会合では、活躍中のNASA ジュノー木星探査機や共同する日本のHisaki紫外線・極端紫外線望遠鏡衛星による木星の内外を電磁場と粒子が結合して起きる結ぶ激しい諸現象、 2018年秋に終焉を迎えたNASA/ESA カッシーニ土星探査機のファイナル観測で初めて得られたリング内側の世界、 事実らしさがより膨らんできた外惑星の氷衛星地下に秘められた水世界とその宇宙空間への噴出、・・・にまたがるホットトピックスが紹介されました。
土星の成果 by 米欧探査機カッシーニ、木星の成果 by 米探査機Juno + Hisaki・地上観測連携、そしてこれらの源泉でもある地球の成果 by Arase衛星。

中国・タイメンバーの大人数参加を得たことも特筆的で、東アジアでの初開催の意義を発揮できました。みなさんとの松島での雑談も非常に有意義で、引き続いて行われた特別セッション「”深夜カラオケ」も、約50名の参加を得て22-26時の4時間に渡り盛況に開催されました。

松島ツアー中の御一行様、およびカラオケで活躍中の”自称若手”連合(含む日本メンバー)。

次回2021年7月は、ベルギー・リエージュでの開催となり、本会合略称「MOP」にちなむ「モップトロフィー」の引継式を経て、無事たすきがつなげられました。
我々の地上望遠鏡観測や数値モデル研究、そして地球での活躍も梃子に、東北大と日本の研究者は、このCoolでHotな世界で今後もより目立っていきたいと思います。

リエージュを売り込むGrodent氏 & Bonfond氏(ハッブル宇宙望遠鏡を駆使した観測の権威)、および本会合略称「MOP」にちなむ「モップトロフィー」の引継式。

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