国連主催・国際宇宙天気会議に出席
2年毎に行われている国連宇宙空間平和利用委員会(UNCOPUOS)傘下の、国際宇宙天気会議(ISWI)に参加した。会議は7月31日から8月4日の1週間、米国ボストン市のボストンカレッジにて150名の参加者を得て開催された。夏とは言え、日中の最高気温が25度という涼しい環境で、朝から晩まで熱心な議論が続いた。前回は2015年3月、福岡県福岡市で、九州大学国際宇宙天気研究・教育センターのお世話により開催されたが、福岡で決議したResolutionを2年間にわたり実行した報告が、初日に、各国代表から述べられた。その後、2日目は、世界の宇宙天気予報機関・宇宙開発機関からの進捗状況が報告され、3日目以降は、宇宙天気研究(観測、モデル)について活発な議論が行われた。
日本からは、宇宙天気予報を担当する情報通信研究機構(NICT)、宇宙環境観測を実施している宇宙航空研究開発機構(JAXA)、そして、九州大学国際宇宙天気研究・教育センターの面々が参加したが、私は、以前、国連宇宙天気専門家会合の共同議長を務めた経緯や、NICTとJAXAにて、宇宙天気プロジェクトを担当した事から、この会議には、連続して参加している。
こうした会議では、世界の研究者仲間と会うことが楽しみの一つになっている。30年来の友人であるギリシャのダグリスさんは、相模原のJAXA宇宙科学研究所で初めて会ったが、現在、この分野においてヨーロッパのリーダである。米国の懐かしい友人達とも、久しぶりに会い、ある日の夕食をチャールズリバーの川岸で共にした。ボストンは、私にとって4回目の訪問であるが、米国の古都の雰囲気を漂わせる趣き深い街である。次回の再開を約束して、8月5日にマサチューセッツ州の州都ボストンを後に、日本に向かった。
(小原 隆博)
(左上)会議が行われたBostonカレッジ:
(右上)レセプションで挨拶をするナット議長:
(左下)会議場の様子:
(右下)アテネ大学のダグリス教授(右)と久しぶりに再会