ロシアに低周波電波観測装置を設置
宇宙空間から地球大気に降り注ぐ高エネルギー粒子を観測する電波受信装置が、この4月にロシア・ヤクーツクの北にあるMaimagaに設置されました。地球周辺の宇宙空間(放射線帯)から降り注ぐ高エネルギー電子が地球の大気を電離したところを、電波の反射を使って観測するものです。この観測を用いて、高エネルギー電子が地球大気に与える影響や、磁気嵐発生時に放射線帯が消失する現象の解明に取り組んでいます。
PPARCでは同じ装置をノルウェー、アラスカ、カナダにも設置して観測を行っていますが、これまで観測の空白域であったロシアに設置することができました。2016/12に打ち上げられたジオスペース探査衛星「あらせ」の地上連携観測の一つでもあり、今後1-2年は、あらせ衛星との連携観測を精力的に行います。
写真は、設置されたアンテナの様子。白樺が生えていて、北海道や長野県の高原にもありそうな風景ですが、、、ロシアです!
ロシアへの設置は、PWINGプロジェクト(http://www.isee.nagoya-u.ac.jp/dimr/PWING/)、名古屋大学宇宙地球環境研究所、ロシア科学アカデミーとの共同研究で実施しています。(土屋史紀)