ひさき衛星の極端紫外分光データを用いたイオ軌道からエウロパ軌道にわたるプラズマ特性の導出

木星磁気圏は、回転する強い磁場と衛星由来のプラズマによって特徴付けられています。イオから発生した硫黄や酸素のイオンは、ドーナツ状のイオプラズマトーラスとしてエウロパ軌道まで広がっていますが、イオ軌道からエウロパ軌道までを同時に網羅した観測はありませんでした。

本研究では、ひさき衛星に搭載された紫外線分光器(EXCEED)を用いて、エウロパ軌道での硫黄イオンと酸素イオンの輝線を世界で初めて検出し、イオからエウロパにわたる電子密度や温度、イオン組成の空間分布を導出しました。現在は、2015年1月に発生したイオの火山イベント前後でのプラズマ特性の違いから、プラズマがイオからエウロパへ輸送される過程を研究しています。

文責:松下奈津子