イオトーラスワークショップに参加しました (2025/5/5-6)

こんにちは。D2の佐藤晋之祐です。2025/5/5-6にフランス・トゥールーズで行われた「Io and Torus Workshop」に、PPARCから土屋史紀教授とD2佐藤晋之祐が参加しました。
このワークショップには木星圏を研究する各国の研究者が参加し、Juno探査機や地上望遠鏡観測網を駆使したイオプラズマトーラスの観測、数値モデルによる解析の結果について発表と議論が行われました。イオプラズマトーラスは長年の研究対象であり、大型探査機によるその場観測や大型地上望遠鏡による遠隔観測が継続的に行われています。しかし、衛星イオの火山活動にプラズマトーラスがどのように応答し変化するのか、理解しきれていない点が多く残っています。ワークショップでは、JUICE探査機やEuropa Clipper探査機を含む将来計画に関連し、イオプラズマトーラスに関して今後取り組むべき科学的課題についても話し合いが行われました。
土屋教授は、ひさき衛星やT60などを用いたイオプラズマトーラスの観測的研究について、2022年度修士課程修了生の古川研斗さんの研究成果や2023年度修士課程修了生の近藤大泰さんの研究成果(Kondo et al., 2024)、現M2の松下奈津子さんの研究成果を含めたサマリを発表しました。私は、エウロパフットプリントオーロラの解析結果(Satoh et al., 2024)の紹介と、イオフットプリントオーロラの観測データを用いたプラズマトーラスの変動に関して報告をしました。2016年から現在まで木星圏での観測を続けているJuno探査機によるフットプリントオーロラの紫外線分光観測データを用いることで、イオプラズマトーラスの密度や温度の時間変化を捉えることが研究のゴールです。
昨年行われたMOP(Magnetospheres of Outer Planets)ミーティング以来、規模は小さいながらも各国の「木星人」たちと再会できました。2日間という短い時間でしたが、議論を深めることができた良いワークショップでした。

発表内容の一部です。自分が発表している写真は、ないです笑
スケジュールが詰まっていたので観光は十分に楽しめませんでしたが、ワークショップの前日に少しだけ時間があったので、教会のライトアップを見てきました。次にトゥールーズを訪れるときは、もう少し観光も楽しみたいです。

ライトセーバーみたいだなと思いましたが、これじゃあ風情が全くないですね。
(文責: 佐藤晋之祐)