仙台市天文台×東北大学大学院理学研究科公開サイエンス講座「スペースゼミ~研究者と一緒に宇宙を調べよう!~」(2021/7/10)

2021年7月10日、仙台市天文台にて、公開サイエンス講座「スペースゼミ~研究者と一緒に宇宙を調べよう!~」というイベントを行いました。スペースゼミとは、普段疑問に思っている宇宙のことを研究者と一緒に考え、仙台市天文台で調べてまとめる講座です。

講師としてお呼びした研究者の方々は、我々東北大学地球物理学専攻C領域の三澤浩昭先生、中川広務先生、黒田剛史先生、堺正太郎先生に加え、天文学専攻の田中雅臣先生。そして、スペシャルゲストとしてJAXA角田スペースセンターの吉田誠さん、JAXA研究員の松岡萌さんにもご協力いただきました。なんとも豪華なイベントで、始まる前からドキドキワクワクでした!

当日は、小学生から高校生まで総勢33名のお子さんにご参加いただきました。自分が抱いた疑問について、仙台市天文台の展示や、本などの資料をもとに調べて行きます。そして、わからないことは研究者に質問!まだ本に載っていないような最先端の研究について教えて貰ったり、「それはまだ研究者でさえわかっていないんだよ」と教えて貰ったり。子どもたちだけでなく、親御さんも私たち学生も、講師の方々のお話に夢中でした。「みんなの疑問は世界の最先端です。」という、田中先生のお言葉が印象に残っています。

会場の様子。この部屋を飛び出して、仙台市天文台の展示室でも調べ物をしました。

C班では、松岡さんとリモートでつなぎ、疑問に思ったことをたくさん質問していました。

左から、MMXの模型、隕石資料、JUICE-RPWアンプのEMエンジニアリングモデル。すごい!

みんなで調べ学習をしてまとめた後は、仙台市天文台のスタッフの方々にバトンタッチです。
なんと、貸切の(!)一夜限りの(!)生ライブ大迫力(!!)プラネタリウムと、天文台のバックヤードツアーをしていただきました。プラネタリウムならではの迫力ある映像と、スタッフの方や講師の方々の生解説とともに、各班で調べた内容について振り返りました。これには私たちも感動しました。プラネタリウムで講演会とかあったら、絶対楽しいだろうな~。。と思いました。

イベント自体は短い時間ではありましたが、多くの方々のご尽力のおかげで、非常に充実した時間となりました。ご参加くださった皆様、講師の皆様、仙台市天文台のスタッフの皆様、本当にありがとうございました!

宇宙を対象とした研究は、世間的に身近な社会課題を解決することを目的としたものは少ないかもしれません。でも、アウトリーチとしてポジティブに社会に関わっていくことに関しては、かなりのアドバンテージがあると思います。

星や宇宙のことって、綺麗だし不思議だし、子どもも大人も興味を持ちやすいですよね。学問や研究と社会を媒介するのにはもってこいだと思います。キラキラと目を輝かせる子どもたち、その様子を優しく見守りつつ、自分の疑問も研究者にぶつける親御さん、そして子どもたちから刺激を受け楽しそうに話す講師の方々を見て、私たちの研究対象の持つ”世代を問わず人を惹きつける魅力”に、改めて気付かされた1日でした。

参加していただいたお子さんたちには是非、疑問に思う気持ちを大切に、大きく成長していってほしいです。私たちも負けません!

(文責:吉野富士香)