電波望遠鏡メンテナンス

惑星プラズマ・大気研究センターで技術職員をしています佐藤と申します。以後たびたびお邪魔するかもしれませんがよろしくお願いいたします。

さて、今回は11月5日に三澤先生と飯舘観測所に出張した際に実施した電波望遠鏡のメンテナンス作業についてご報告いたします。

作業は年に2、3回程実施していまして、駆動系グリスタンクへのグリス注入とチェーンへのグリス塗布を行います。どちらの作業も油まみれになりますのでビニール手袋やレインスーツを着用して汚れないようにします。

グリス注入作業は16kgのグリス缶から注入器を使用してアンテナ車輪部などにある合計32か所の注入口からタンクにグリスを注入します。以前はグリス缶をタンク近くまで移動させ注入器をタンクの注入口に固定する人と、レバーを操作して手動で注入する人の二人組で作業を行っていました。現在は注入器のホースが長いものになったためグリス缶の移動距離が少なくなり、レバーの操作に当たる部分が電動ポンプとなったため注入口に固定してスイッチを入れるだけになったため作業が容易になりました。

チェーンへのグリス塗布作業は電波望遠鏡の旋回軸方向に動かすためのチェーンに刷毛でグリスを塗り込みます。今年の夏に古いチェーンの交換を大規模に行ったこともあり、今回の塗布作業はチェーン一周分行いました。

今回の作業で電波望遠鏡が無事に冬を越せたらいいなぁと思っています。

写真は夕方、グリスの塗布作業がなんとか終わり気が緩んでる投稿者です。