火星探査機MAVEN会合に参加
2014年5月21-22日にパリ第6大学のLATMOSにて開催された、火星探査機MAVENのリモートセンシングチーム会合に参加しました。会場はパリ第6大学の管理棟の最上階(24階)でした。MAVENの火星軌道投入を間近に控え、MAVEN搭載の紫外観測機器(IUVS)が惑星間空間にて取得したデータをもとに、機器性能や較正方法やデータ処理方法などの議論が行われ、軌道投入後の光学観測データから科学成果を抽出する手順についても議論が行われました。光学観測データから科学成果を導き出すためには、火星大気・超高層大気モデルを用いた事前の入念な観測計画の立案・策定が必要であり、また、輝線の光量から大気組成の空間分布を得る際にも大気モデルと放射伝達コードを組み合わせて用いる必要があります。LATMOSが所有する火星大気・超高層大気モデルや放射伝達コード群はMAVEN/IUVSで中心的な役割を果たしています。私はMAVENのParticipating Scientistの副主任として本会合に参加しましたが、我々が所有する超高層大気モデルとLATMOSの放射伝達コードを用いた共同研究についても議論することができ、有意義な会合となりました。(寺田 直樹)