マルセイユ天文物理研究所を訪問しました (2025/1/18)
D1の佐藤晋之祐です。1月18日から約一週間、フランス・マルセイユ天文物理研究所(LAM: Laboratoire d’Astrophysique de Marseille)に出張に行ってまいりました。今回は、Juno探査機搭載の紫外線分光装置UVSのデータを用いた新しい共同研究を始めるべく、そのデータハンドリングを学ぶために渡航しました。
私が2024年に出版した研究(→理学研究科広報ページ)では、木星の衛星エウロパに関連した「フットプリントオーロラ」というオーロラ発光をハッブル宇宙望遠鏡によって観測し、エウロパの周辺に存在するプラズマの質量密度や温度の変動を検出することができました。今回、その続編として、Juno探査機の観測データを用いてエウロパだけでなく、エウロパの兄弟であるイオやガニメデに関連したフットプリントオーロラを調べることを計画しています。Juno探査機による高空間分解能の観測データを用いることで、フットプリントオーロラの位置をより詳細に調べることができ、最終的には衛星周辺プラズマ環境の理解につながります。このことは、衛星の大気や表面物質がプラズマによって生成されたり壊変される過程を理解する上で重要です。研究が進み良い成果がまとまったら、またブログにて報告したいと思います。
さて、マルセイユは南仏に位置する大きな街で、紀元前600年頃からの歴史を持ちます。写真は、17世紀に建てられた沿岸城塞から旧港を眺めた様子です。街は地中海性気候らしい陽気で明るい雰囲気で、パリをはじめとした北部地域とはまた異なる様子です。今回は訪れることができませんでしたが、マルセイユ南部に広がる国立公園はトレッキングやサイクリング、マリンスポーツが盛んな地域だそうです。歴史的観光地はそれほど多くありませんが、自然を愉しめるエリアが広がっているそうです。次に訪れる際には、街の外へ足を伸ばしてみようと思います。
おまけです。復路で利用したANAのフライトは、スターウォーズ特別機の運航でした。私は幼少からスターウォーズが大好きで(2歳か3歳のときに、スターウォーズのビデオを見るためにVHSデッキの操作を覚えたのでした笑)、出張の疲れが一気に吹っ飛ぶほど嬉しかったです。マスター・ヨーダのセリフに”Do or do not. There is no try.”という言葉があります。どんなこともやらなきゃ結果は分からない、いつまでも大切にしたい精神です。
(文責: 佐藤晋之祐)