2021年度卒業生送別会(2022/3/10)

PPARCでは無事に最終審査会を突破された5名の先輩方のご卒業記念と新天地でのご活躍を祈って、先日送別会を開催いたしました。
コロナ渦ということで、残念ながら対面で食事をとりながらの送別会はできなかったため、今年度の送別会は記念品の進呈と記念撮影を行うお昼の部とリモートでの飲み会を行う夜の部の二部構成となりました。

お昼の部ではささやかではございますが、記念品としてボールペンやハンカチ、テディベア、また全員からの色紙を進呈させていただいた後、担当教員の方々から一言ずつコメントを頂戴いたしました!
その後、合同C棟の1Fにて集合写真の記念撮影を行いました。
少しでも記憶に残る記念品や写真になっていると嬉しいです!
(写真ではマスクを外しておりますが、イベントはマスクを着用し感染症対策を十分に行いました。)

また別日に夜の部としてリモートでの飲み会を行いました!
例年のような対面での食事会は叶いませんでしたが、Zoomを使って先輩方の新天地での暮らしやお仕事について詳しくお伺いできる会となりました。
また会の最後には卒業される皆様からメッセージをいただき、身の引き締まる思いになりました。

以下、今年度の卒業生である博士3年生2名と修士2年生3名の先輩方の博士論文・修士論文審査会における発表タイトルとコメントをご紹介いたします。

・博士3年 平井さん
【タイトル】
Characteristics of IPDP-type EMIC waves and their relation to relativistic electron precipitation based on ground-based and satellite observations
(地上-衛星観測に基づくIPDPタイプEMIC波動の特徴と相対論的電子降下との関連性に関する研究)
【コメント】
研究室に配属された当初はオーロラを研究したかったのですが、同期が皆オーロラやりたいと言っていたので「私は違うことをやる」と放射線帯の研究をはじめました。その時はここまで続けるとは思ってもみませんでした。博士課程に進学したときにやりたいと計画したことのほとんどは実現できなかったと反省しています。しかし、最終的には自分が本当に面白そうと思ったテーマだけはやり通すことができたのかなと思っています。ここまでなんとか続けてこられたのは、そっと見守ってくださったC領域の先生方・スタッフの皆様、たくさん助けてくださった共同研究者の皆様、優秀で元気な学生の皆さん、家族など多くの方々のおかげです。何より、指導教員として今までご指導していただき、ともに研究してきた土屋先生と小原先生、本当にありがとうございました。関わった全ての皆様に心より感謝申し上げます。

・博士3年 吹澤さん
【タイトル】
Generation mechanism of low-energy electron precipitation in pulsating aurora elucidated with Arase satellite, ground-based optical and radar observations, and computed tomography
(あらせ衛星と地上光学・レーダー観測ならびにコンピュータ・トモグラフィによる脈動オーロラ中の低エネルギー電子降下現象の解明 )
【コメント】
私は、博士課程後期の3年間、あらせ衛星や地上光学・レーダー観測により取得されたデータの解析やコンピュータ・トモグラフィ解析を用いて、脈動オーロラ中の低エネルギー電子降下現象の解明に取り組みました。そして、その研究結果を博士論文にまとめ、無事、最終審査会を終えることができました。
大学に入学した頃には、自分が博士号を取得してオーロラ物理学の研究者になるとは想像もしていませんでしたが、ここまで熱中して取り組めることに出会えたのは、家族をはじめ、研究室・共同研究者の方々、そして友人など、これまで出会った全ての方々のおかげです。この場をお借りして改めて深く感謝申し上げます。

・修士2年 川村さん
【タイトル】
脈動オーロラとマイクロバーストに共通する生成過程の解明にむけた衛星–地上同時観測解析とLAMPロケット搭載オーロラ観測カメラの開発
【コメント】
3年間を振り返ると、研究を思うように進められず苦しい時も多々ありましたが、研究を進める度に膨むオーロラに対する好奇心が、いつも私の背中を押してくれました。また、ロケット搭載カメラAIC2の開発、投稿論文執筆、そして日々の研究室生活において、本当にたくさんの方々が私を支えて下さいました。感謝の念に堪えません、ありがとうございました。修論執筆、審査会を無事に終えることが出来たのは、純粋な探求心と私を支えて下さった全ての皆様のおかげです。LAMPロケット打ち上げを日本から応援して、残りの一ヶ月を過ごそうと思います。

・修士2年 小暮さん
【タイトル】
リム観測による火星大気鉛直構造の解明に向けた 新大気リトリーバル技術の開発
【コメント】
火星大気の水循環に興味を持ち、その研究のために火星周回衛星データの解析、大気放射輸送リトリーバルコードの開発を3年間行いました。初めはプログラミングについての基本的な知識すらありませんでしたが、研究室メンバーと先生方の助けがあり、無事に研究を終え修士論文を執筆することができました。この研究を通してソフトウェアの可能性とその開発の楽しさを知ることができ、今後も深く関わりたいと思うようになりました。そう思うことができたのは、全ての先生方、研究室メンバー、友人、そして家族のおかげです。ありがとうございました。研究生活で学んだことを今後も生かしていきます。ありがとうございました。
p.s. 笠羽先生、1ヶ月のカンボジア渡航を許してくださりありがとうございました!このおかげで就職先も決めることができました!

・修士2年 関さん
【タイトル】
Ordinary type III burst とMicro type III burstの出現様相の太陽活動依存性
【コメント】
太陽電波の研究を学部、大学院の約3年間取り組ませていただきました。機械学習を使った研究から研究選びに入り、様々な先生方のサポートがあり、現在のテーマに着地することができました。また、太陽の写真を撮るのが好きだった私は、太陽の研究をする運命だったようにも感じておりました。Type III burstとは様々な要素が混じり合った産物であったためその解析に苦労しましたが、様々な先生方や周りの友人の助けがあって修士論文にまとめることができました。研究で関わった皆様に出会えたことが何よりも幸せでした。今後は社会人として、研究生活で身につけた技術で活かしていきたいと思います。

卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます!
PPARC一同、皆さんの新天地でのご活躍をお祈りしております!
これからお忙しい日々になるかと思いますが、PPARCのことも忘れずにいただけると嬉しいです!
またPPARCに遊びに来てくださる日をお待ちしております!!いつでも遊びにお越しください!!

(文責:古川)