2019年12月アーカイブ

2019年12月17日

九大磁力計が蔵王観測所に設置されました

九州大学国際宇宙天気科学・教育センターが開発した高感度磁力計がPPARC蔵王観測所に、先月、設置されました。九州大学では、これまで世界の数十か所に、高感度の磁力計を設置し、世界的な規模で、変動する地球磁場の観測を行い、地球周辺の宇宙空間に生起する電磁現象を研究しています。この度の蔵王での観測から、中低緯度電離層の異常現象や、高緯度のオーロラ現象を把握する事ができます。

写真1は、PPARC蔵王観測所にある宇宙電波観測アンテナ副局の建物ですが、その前のスペースに、写真2に示します磁力計を設置しました。

九州大学の吉川先生、阿部先生、魚住先生と、院生の方が機材を福岡市から輸送して、蔵王に設置いたしました。この磁力計のデータを使って九大とPPARCとの共同研究がスタートします。 (文責:小原)

201912171.JPG 

写真1:アンテナ副局の遠景

201912172.JPG

写真2:防水シートで覆われた磁力計システム

2019年12月11日

飯舘惑星電波望遠鏡の保守・不具合箇所修繕作業が行われました。

2019年11月初~中旬にかけて、飯舘惑星電波望遠鏡(IPRT: Iitate Planetary Radio Telescope)の保守と不具合箇所修繕作業が行われました。IPRTに設置されている観測装置群の保守は、私達PPARCのスタッフによって行われますが、電波望遠鏡の構造体や駆動・系、電気系等、私達では保守が難しい部位については、専門業者により作業が行われます。今回の作業は、一昨年度に発生した旋回駆動系故障(http://pparc.gp.tohoku.ac.jp/ourlab/2018/12/iprt.html)により実施出来なかった、電波望遠鏡構造体の高高度部の状態確認と調整・補修、更に、経年変化により状態劣化が散見されてきた構造体の亀裂修繕を主内容として行われました。

状態確認の調査結果は、健康診断の結果報告風に申せば「要経過観察」といったところ、即ち、「今後の電波望遠鏡の運用面で支障となる重篤な問題はないが(安堵・・・)、状態推移に留意しつつ運用すべき点あり(!)」でした。具体的な「観測」対象は(やはり)今回新たに確認された構造体溶接部の部分亀裂で、事前準備した治具や工具では根治出来ない部位でした(今回は悪化防止策の試行と根治方法の検討まで実施)。幸い、この新たな亀裂による他の部位や構造体への2次的な影響は認められていません。当面はこの付近の状態変化を定期的に確認しつつの運用となりますが、来年には二十歳を迎えるIPRT、しっかりサポートしてその成年期を今後も支えたく考えています。

(文責:三澤)

 

写真120191211.jpg

写真1.電波望遠鏡反射面構造体の高高度部点検・補修の様子。27mバケット車が使用された。

写真220191211.jpg

写真2.電波望遠鏡構造体の亀裂箇所修繕の様子。修繕対象箇所は2桁に及んだ。