2019年1月アーカイブ

2019年1月29日

ノルウェー出張・観測ロケット打ち上げ報告

つい先日の記事で述べました、ロケット実験RockSat-XN打ち上げが終了し、先日ノルウェーから帰って参りました。

ロケット打ち上げ候補日は2019年1月10日から14日の5日間で、
時間帯は現地時間の朝8時から昼の12時まででした。

打ち上げ候補日当日は、緊張とともに朝早くに目覚め、
ロケット打ち上げに重要なその日の天気とサイエンスのコンディションを、
コーヒーを片手にロケット発射場のラウンジで研究チームのメンバーと共に見守りました。

10、11、12日は強風により打ち上げが延期され、
もやもやとした気持ちが募っていました。

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そして13日の朝、予報では朝から昼にかけての天候の回復が見込まれており、より一層緊張した空気がラウンジを包み込んでいました。

ロケットは、地上の風もさることながら上空の風からも大きな影響を受けるため、
気球を飛ばして上空の風速を計測することで、打ち上げの可否を判断します。

何度目かの放球の後、打ち上げ条件を満たす天気のコンディションがNASAのエンジニアによって確認されました。
その間、我々PARMチームではノルウェーのトロムソにあるEISCATレーダーにより電離圏の電子密度上昇から大気への電子降下を確認していたため、このタイミングで我々もGOサインを出し、打ち上げへのカウントダウンがスタートしました。

そして、空が青く明るくなり始めた現地時間午前10時頃、
RockSat-XN実験に関わる様々な研究機関のメンバーが見守る中、
我々の観測機器を載せたロケットが打ち上がりました。

ロケット打ち上げの動画

ロケットは無事に打ち上がり、予定通りの軌道を描きながら地上にデータを届けました。

データの初期解析の結果から、PARMチームの観測機器がフライト中に無事動作していたことが確認されています。

今後はより一層詳しいデータ解析を進めて行き、結果を学会等で報告していく予定です。

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(文責:八木、吹澤)

2019年1月10日

ノルウェー出張・観測ロケット打ち上げ前日

脈動オーロラの直接観測を目的とした、アメリカとノルウェーが主催するロケット実験RockSat-XNの打ち上げのためにノルウェーのアンドーヤに来ています。

我々PPARCは、坂野井先生主導のもと、オーロラ撮像カメラ (AIC)を開発しロケットに搭載しました。AIC以外にも、電子観測器 (MED, HEP)、磁力計(AFG)を日本チームが開発・搭載し、これらをまとめてPARM(Pulsating AuroRa and Microbursts)と名付けました。

各観測機器の最終的な動作チェックは無事終了し、あとは打ち上げを待つのみです。
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AICの写真。(上) 性能試験のため、レンズの前面にNDフィルターを装着中。(下) 試験終了後、打ち上げ準備万端のAIC。

日が昇らない1月のアンドーヤですが、暗闇をナトリウムランプが優しく灯しています。街の人々の生活はとても穏やかです。

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街中の写真。現地時間15時で既に真っ暗です。

時間に余裕がある朝はワッフルを自分たちで焼いて食べました。
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ハート形のワッフルの写真。

街は海と山に囲まれています。風が強く、雲が空を覆っている時間が長いですが、良い天候と良い脈動オーロラの発生を祈っています。
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ロケット発射場の周辺の景色。

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ノルウェー滞在6日目の夜に現れたオーロラの写真。

(文責:八木、吹澤)

2019年1月 7日

MOOC(解明:オーロラの謎)英語版進行中

MOOCMassive Open Online Course:大規模公開オンライン講座)は、世界中に登録者を持つ、新しいオンライン学習サービスです。東北大学は、2016年からMOOCに参加して、日本語版のコンテンツを提供しています。

昨年の暮れの押し迫った頃、これまで日本語で配信していた番組を英語に吹き替えました。場所は仙台駅前のNHK関連会社の録音スタジオ。早朝から夕刻まで、まる2日間かけて、収録しました。

今回提供するテーマは、「オーロラ」です。寒い地域の夜を飾るオーロラですが、地球以外の惑星(木星、土星など)にも、出現します。番組では、オーロラ発生の仕組みについて解説するとともに、PPARCで進めている望遠鏡プロジェクト、JAXAの衛星プロジェクトに参加して得られた成果、そして世界の関係研究機関との共同研究から得られた知見を紹介しています。

全部で4時間以上にわたる配信内容ですが、現在、NHKエデュケーショナルにて、編集作業が続けられていて、来年度、世界に発信される予定です。

日本語版は、6200人の皆様に視聴していただきました。多くのご質問を頂き、PPARCの大学院生3名(近藤さん、荒川君、吹澤君)の協力を得て、回答しました。今度は世界に向けての配信です。世界からは一桁多いご質問が予想されますので、事前の備えを行おうと思っているところです。(小原隆博)

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[日本語版MOOC配信の様子]