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2015年8月21日

ひさき衛星、土星観測中

 JAXA宇宙科学研究所の極端紫外線宇宙望遠鏡、ひさき衛星は、2013年にイプシロンロケット1号機で打ち上げられてから間もなく2年。現 在は土星のオーロラと、土星の周りを回っている衛星の一つ、エンケラドスから噴き出したガスを観測中です。

 土星と木星にはたくさんの衛星があ ることが知られていますが、それぞれの衛星がとてもユニークです。木星の衛星イオは活発な火山活動があり、火山起源のガスがイオの大気から宇 宙空間に流出し続けています。ひさき衛星も、2015年の1月にイオの火山活動が活発になり、宇宙空間への流出量が数か月間に渡って増える様 子を発見しました。木星の衛星エウロパや土星の衛星エンケラドスから噴き出しているガスは水です。木星や土星の周りを回る衛星は、潮汐力のた めに内部に発熱があり、氷の表面の下に液体の水が存在すると考えられています。生きている衛星たちの謎を解明すべく、研究室の学生の皆さんと奮闘中です。

 ちなみに、ひさき衛星はガイドカメラを搭載していて、惑星の光(太陽の反射光)を撮像して惑星の位置を把握しながら観測しています。金星や木 星に比べると、土星は太陽から遠い分だけ惑星の明るさが暗くなります。カメラに映る土星の位置を衛星の機上ソフトウェアで自動判定するため に、衛星にコマンドを打ちながらソフトウェアの処理を調整して何とか観測にこぎつけました。

(土屋史紀) 

saturn_fov.png

ひさき衛星のガイドカメラが撮影した土星。リングも光っているので横長です。

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