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2015年7月13日

あけぼの衛星の26年

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 「あけぼの」衛星は、今年の4月23日に運用を停止しました。運用停止の原因は、観測機器の劣化、衛星電源系機器の劣化、衛星高度の低下などで、十分な科学的成果をこれ以上出すことが難しい状況でした。

 1989年2月22日に打ち上げられてから26年2か月という長期間にわたり、オーロラ現象や放射線帯などについて、長期の観測を行い、重要な成果をあげてきました。

 「あけぼの」衛星の挑んだオーロラは、研究の歴史は長いのですが、人工衛星の時代になって、その謎が解かれ始めました。宇宙から高速の電子が地球の大気に衝突し、きれいな光が発せられます。「あけぼの」衛星は、オーロラ電子の加速機構、オーロラ現象の出現と発達過程を調べました。

 「あけぼの」衛星は、私が宇宙科学研究所に入所して初の仕事で、私は現場の担当でした。製作、組み上げ、環境試験、そして運用とデータ処理と、一通り携わりました。

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 私自身も、オーロラの研究に携わりました。普段、宇宙から見たオーロラは、磁極を中心に楕円(だえん)を描いていました。オーロラオーバルという呼称を与えられ、その輪が時々爆発的に輝いたり、大きくなったり、見ていてとても魅了されました。

 時々、そのオーバルに中に、一本の筋が入りました。ギリシャ語のθ(シータ)に似ているので、シータオーロラと名付けられました。

 東北大学の私達のセンターでも、オーロラ研究が盛んです。昭和基地に越冬したり、アラスカに観測に出かけたりしています。

 宇宙からの神秘の光であるオーロラ、その中に、女神を見るのは私だけでしょうか。(小原隆博)

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